富栄養化した湖沼で大発生し、アオコを形成する代表的なシアノバクテリアで、単細胞でガス胞をもち、水面に浮遊、集積する。また、本株はミクロキスチンと呼ばれる肝臓毒をもっている。 かずさDNA研究所、筑波大学、国立環境研究所の共同研究チームによって、2007年にゲノムの完全解読が終了した。
Microcystisのゲノムは約600万塩基対からなる環状DNAで、タンパク質をつくる遺伝子は6,325個ある。トランスポゾンと呼ばれる「動く遺伝子」が多く、ゲノムの12%にも及んでいること、これとは対照的に、環境の変化に応答するセンサーの役割を果たすタンパク質や応答反応を制御する役割を果たすタンパク質をコードする遺伝子が極端に少ないことが特徴となっている。また、ミクロシスティスが生産する毒素「ミクロシスチン」の合成に関わる遺伝子群も、見つかっている。
CyanoBase