【利用法】

page top  

【保存株の学名と系統】

本施設に保存されている保存株は、基本的に、寄託者がつけた学名で公開されています。一方で、NIESコレクションが独自に18Sリボソーム遺伝子などの塩基配列データの解析を行い、保存株の分類学的再評価を行っている分類群もあります。この解析の過程で、不適切な種名または分類学的位置にある保存株が見つかった場合、種名の変更、コメントの付与などを行っています。学名についてお気づきの点は、本施設スタッフにお知らせください。
本施設では、原核生物のシアノバクテリアから、真核微細藻類およびそれらに系統的に近縁の無色の原生生物まで、多様な分類群を保存しています。微細藻類については、現在知られているほとんどの綱を網羅する多様な株を保存しています。それらが、生物界全体でどのような系統的位置にあるのか、生命の系統樹(株の系統・分布情報)で見ることができます。

page top  

【ミクロキスティスの学名】

水の華形成藻類の培養株保存はNIESコレクションの特徴であり、多くの分類学的研究がNIES株を用いて行われてきました。その中で Microcystis 属の5種(M. aeruginosaM. ichthyoblabeM. novacekiiM. viridisM. wesenbergii )をM. aeruginosa に統合することが提案されています(NIES-843の参考文献参照)。NIESコレクションではこれを支持し、Microcystis 属の5種のうちNIESコレクションで保存している株の種名を M. aeruginosa と表示し、以前使われていた種名をデータ内に示しました。

page top  

【他の保存機関に保存されている株】

NIESコレクションに保存されている株の多くは、分離者から直接寄託された株ですが、一部、他の保存機関に保存されている株も含まれています。 保存株情報のページの「特徴・他機関の番号など」の覧に株番号が明示されています。 しかし、NIESコレクションから分譲を受けて使用する場合は、他の保存機関の株番号ではなく、必ずNIES株番号を使ってください。

page top  

【凍結保存株】

シアノバクテリアの多くの株、緑藻、紅藻の一部の株が、凍結保存のみで維持されています。 凍結保存株は、「保存株の検索」ページで、培養状態の項の凍結保存株をマークして検索すると、一覧が表示されます。 凍結保存は、藻類培養株の長期保存には必須の手段で、継代培養では常に危惧される細菌などの混入の危険を回避できます。 また、細胞分裂を押さえることから、保存中の培養株の変質、特に突然変異などによる遺伝的な変質を最小限におさえることができます。 現在、本施設では約740株のシアノバクテリアと緑藻、単細胞性紅藻株が液体窒素中の凍結保存(気相保存)のみで維持されています。 凍結保存されている株を分譲する場合は、解凍後、培養してからお送りします。 したがって株を発送するまでに1ヶ月くらいかかる場合がありますので、ご了承ください。

page top  

【保存株とその管理】

現在の保存株数は「分類群別リスト」をご覧ください。 NIES コレクションでは、一部の株が凍結保存されていますが、ほとんどの株は5-25℃、4-50µmol photons m-2 s-1 (12時間ごとの明暗周期) の培養条件で、14日-6ヶ月ごとに継代培養されています。 継代培養中に何らかの原因で保存株の状態が悪くなり最終的に株を失ってしまう危険性をできる限り回避するために、保存株の生育状態を毎週チェックしています。 無菌株につては、毎年1回無菌チェックを行っています。

page top  

【輸送が困難な株】

輸送中に壊れたり不具合の生じやすい株は、検索結果、注文内容のページの注意事項に「輸送困難」と表示されています。 お近くの方は、とりに来ていただくとよい状態の培養株を分譲することができます。 遠方の方にお送りする場合、1度では、うまくお送りできない場合がありますのでご了承ください。

page top  

【歴史】

本施設は、1983年に環境問題に関係する微生物の系統保存を行うことを目的として設立されました。 当時は湖沼の富栄養化や大気汚染が現在より深刻であり、 国立環境研究所(当時は国立公害研究所)では、赤潮やアオコの研究が盛んに行われていました。 NIES コレクションは、そのような研究の中で分離された株や、他のコレクションから移管された微細藻類株250株余りでスタートを切りました。 設立当時から、シャットネラ(Chattonella ) やヘテロシグマ(Heterosigma ) といった赤潮形成藻、 日本各地で分離されたミクロキスティス(Microcystis ) を代表とする水の華形成藻が代表的な保存株としてNIES コレクションを特徴づけていました。 現在は、藻類に近縁の多様な原生生物の保存も行っています。 2002年からは、絶滅危惧種藻類の域外保全の一環として、車軸藻類や淡水産紅藻の系統保存や凍結保存を行っています。 また、文部科学省のナショナルバイオリソースプロジェクトにおける藻類リソース保存の中核機関(NBRP藻類)として活動しています。 第1期(2002-2006年度)期間中には、東京大学分子細胞生物学研究所(IAMコレクション)の藻類培養株を本施設に移管し、2007年度より、NIES株として分譲を開始しました。 第2期(2007-2011年度)においても、引き続き中核機関として活動しています。

page top  

【お願い】

本施設から分譲された株を用いて研究開発成果を発表する場合は、必ずNIES-XXXXという株番号と、 独立行政法人国立環境研究所微生物系統保存施設から分譲されたことを明示してください。
  また、人と環境への配慮、研究リソースの混乱防止のため、分譲に関する同意書の同意事項を遵守していただくようお願いします。

page top  

【ホームページ上の情報・写真・図表の利用について】

本ホームページに掲載されている情報、写真、図表は、全てオリジナルであり、国立環境研究所(微生物系統保存施設)に帰属します。 著作権法において認められている個人的な使用の範囲を超えて、無断で複製、使用することはできません。
出版や商業目的で利用する場合は、微生物系統保存施設へ事前に連絡してください。 教育・研究目的(学会等での発表を含む)で利用する場合は、以下の点を遵守してご利用ください。

page top